題詠blog2011
君がため婚姻届に印を押す。でたらめな日の、それがはじまり
投げ込めば洗濯物と名付けられ自転はじめる給食袋
幻覚と言い聞かせては凝視する地獄絵図あり画面の向こう
この仮面三層構造となります上から笑顔、素顔、泣き顔
去る為の準備をしようあなたから私を奪う怒らないでよ
急速に失われていく体温をジップロックに詰めている君
開けるまで崩れないならそれでいい絹ごし豆腐みたいな心臓
液体の黒に飛び込もうとしている砂糖にとりあえず待てを告ぐ
悪気なく缶に残されるコーンからささやくような電波「さよなら」
とてつもない境に立っているもので体内時計が故障しました
堅パンをかじれるならばまだ平気 非常食ではないものとして
人生をゲームと思えばアイテムが落ちてるような気がしませんか
駆け引きに頼らないひと 毎日のごはんおいしく食べているひと
寒ければ寒いほどいい 君の手に近づく理由になれよ雪とか
下手なこと言えないでしょうあなたには 石ころ舐めてるみたいな夕べ
ペンという鍬にて耕した大地に虚空を満たす短歌が育つ
困惑の表情浮かべるあなたから「めんどくさい」を受信しました
姿見がとらえたぎこちない笑みが駅ビル3階ジャケットを買う
いまさかさ吊りの神様目にしたら即死するってうわさ信じる?
またひとつ毛細血管詰まってる指先でまたポテトを運ぶ
幸せと不幸せとの間には国境があり旅券を求む
初雪が積もりたがって泣いているとけては水になってまた泣く
初参加です。よろしくお願いします。